仮面ライダーオタク的視点で「天気の子」に思ったこと
「天気の子」を見て、色々と思ったことを書いていきます。
結構とりとめもなく書いてるので、電車の待ち時間、或いはラーメンの出来上がるのを待つ間程度に読んでくださるとありがたいです。
(以下、映画のネタバレを含む箇所があります。ご注意下さいませ。)
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帆高って、井上敏樹感ない?
筆者は仮面ライダーシリーズをよく視聴するのですが、その界隈ではレジェンド的な脚本家の『井上敏樹』さんという方がいます。
この方が書かれる作品の登場人物は、根っこには正義感を持っているものの、ヒーローらしからぬ第一印象を与える人が多く登場します。不器用な猫舌の人や、内向的な楽器職人、幼馴染の女の子に母性を見出し命をかけて守り通す人、なんか色々可哀想な人、融通の効かないバウンディングハンター、などなど、ライダーに変身する人の一部を挙げるだけでこれだけの個性的な面々がいます。
具体的なネタバレは避けますが、彼らに共通しているのは、「一般的には最良の選択でなくとも、自分にとって大切なもののために命をかけて戦い、それに満足している」事だと思っています。敏樹さんの脚本は、これらの登場人物が一瞬見せるあまりにも泥臭い「美しさ」を愛する事が楽しむコツだと思います。
さて、帆高に戻ります。
帆高は、何らかの事情(親との不仲?)から東京に家出し、陽菜と出会い、晴れ女の能力で商売をし、晴れ女の運命で消滅してしまった陽菜を救うべく、警察を振り切るために、偶然手に入れてしまった拳銃を威嚇のためとはいえ自らの意思で撃ちます。その後雲の上の世界で、「世界はどうなってもいいから陽菜と一緒にいたい(意訳)」と、3年間絶え間なく東京に降り続ける雨の元凶とも言える行動を取ります。
拳銃の類は完全なる犯罪、3年間振り続く雨は(おそらく)東京の首都機能を事実上壊滅させた、社会的に見ると帆高の行動は迷惑以外の何者でもない「暴走」です。
しかし、帆高にとっては、自らが言い出した晴れ女の商売に陽菜を犠牲にしてしまったことへの贖罪の機会を得、保護観察処分となりながらも未来へと進んでゆく、希望に満ちた終わり方になっています。
社会的には褒められない行動だけれども、本人はそれに満足している。
ね? 井上敏樹感ない???
ご静読ありがとうございました。
以下は、その他の細々とした映画への感想を書いてます。
さらにお時間のある方は読んでいただけると幸いです。
天気の子 グラスチョーカー: 作品一覧/TOHO animation STORE | 東宝アニメーションストア
(筆者男性につきこれ着けて外には出れないけど、めっちゃ可愛いくて買いたい)
新海監督の前作「君の名は」と比較して、主人公の瀧君の行動は、彼自身が三葉と会いたい個人的な願いが原動力となってるのは共通してるけど、結果彗星の衝突から犠牲者を出さなかった瀧くんと、東京を雨に沈めた帆高君で対比になってるなと感じた。
あと、「君の名は」登場人物がサプライズ出演してるのは知った状態で見に行ったのですが、三葉は店員のネームタグにMIYAMIZUて書いてあったのもあって分かったけど、瀧くんはあまりにも自然&尺も結構とって登場してたから逆に気づけなかった笑
あと、本当は15歳の陽菜はどうやってあのアパート借りてたんだろう。この辺の深く考えだすと謎が増える感じも井上敏樹感あるね!